感謝される「日本人」


 先日の日記(「私の「怒り」とは?」)は、思いのほかたくさんの方に読んでいただいた。
 ある方に、身の危険があるかもしれないから、「削除しなさい」という忠告を受けたが、友人の応援もあって、批判も攻撃も引き受けようと決意した。そのおかげで、一晩でアクセス数が1000近くになったのは、ちょっとビビったけど、それだけの関心が集まっていることを実感した。
 ひっそりとブログを始めようと思っており、「発信」を目的にしないはずだったのに、染み付いた運動思考からなかなか抜けられないのね…。ブログの運営方法は、今後も揺れつつ、自分の責任はちゃんと引き受けていこうと思う。


 あれから、とってもとっても動きが鈍かったと反省と焦燥感もあって、手当たり次第声をかけて、京都朝鮮第一初級学校と京都朝鮮第三初級学校を訪問した。3日前の呼びかけに対して、当日は10人ほどのバラエティーに富んだ仲間が駆けつけてくれた。

 クリスマスツリーとメッセージカードのプレゼントをお渡しし、一言ずつ想いを伝え、先生方のお話や説明をお聞きした。ちょうど朝礼も始まったので、子どもたちの前でも挨拶し、あるメンバーは歌を熱唱した。子どもたちが、笑顔で迎えてくれたことが、嬉しかったし、こちらが勇気をもらってしまった。

 印象的であったのは、問題になっている公園が、すでに半分が高速道路建設のために利用できていないこと。来年からは、さらにその半分が使えなくなるらしい。代替の土地を要請するなど、行政との交渉が重ねられているが、なかなか聞き入れてもらえていない。そのような公園問題の経過など、私たちもしっかり把握しなければなと思った。



(写真:スピーカーを切断された後。)


 今回、第一以外も訪問したのは、事件当日に第二、第三、滋賀の子どもたちも行事で来ていたからだ。滋賀は、時間がなくて行けなかったが、せめて京都市内だけでも回ろうということになった。第二は、校長先生のご判断で、取り止めた。第三の校長先生を囲んで、お話をお聞きし、同じようにプレゼントをお渡しし、私たちもそれぞれ一言ずつメッセージを伝えた。子どもたちと交流はできなかったけど、校内放送でメッセージを伝えさせていただき、授業見学までさせていただいた。


(写真:全然関係ないけど、かわいかったから。こういうのもオモニが手作りしてる。)


 第一も第三も、お忙しい中、お時間を取っていただき、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。学校にとっては、こうして日本の方がお手紙や訪問で励ましてくれることが、支えになっていると言ってくれた。素直に嬉しかった。
 
 しかし、そんな「激励」なんてする立場にない。しかも、毎回訪問する際にも思うけれども、感謝されてしまうのだ。特に、今回は、そんな感謝されている自分が、めっちゃ気持ち悪かった。私は、感謝されに来たのか、と。そうやって安心しようとしていたのか。

  私は、差別なんてしませんよー。
  私は、良い人ですよー。
  私は、あの人たちとは違いますよー。
  私は、こんなにやって偉いでしょー。
  私は、一緒に闘いますよー。

 結局、私の「怒り」は、このようにしか表現できないのだろうか…。

 または、

  私は、恥ずかしいです。
  私は、悔しいです。
  私は、謝りたいです。

 何か違う。こうして、この自己嫌悪やストイックさをひけらかすことも、また気持ち悪いよね。この記事自体もそうだけど…。

 だからこそ、このような行動や集会だけで留まらない、長期的で具体的な取り組みが必要なのだろう。これまでに、何が変わっただろうか。変えようとしてきたのだろうか。具体的な問題解決と、「在特会」を許容している「一般」日本人に対して、働きかけることが大事。「在特会」は「敵」なんかじゃなく、私そのもの。この日訪問したメンバーは、少なくともそのようにシェアできたかなって思う。良かった。



 とりあえずは、12月22日の緊急集会。是非、来てください。一緒に何ができるか考えたいです。



###転送・転載大歓迎!!###

12月4日、「在特会」と称する排外主義者の一団が行なった、
京都朝鮮第一初級学校への攻撃に抗議し、
こうした攻撃を許してしまった日本社会の排外主義を問う集会を、
12月22日(火)の夕方に開催します。
多くのみなさまの参加を呼びかけます。
※下段には朝鮮学校の子どもたちへの激励の呼びかけを載せてあります。


  -----≪朝鮮学校への攻撃を許さない!12・22緊急集会≫-----
            ―日本社会の排外主義を問う―


【開催趣旨】
◆一団のおこない◆
12月4日、現在各地で排外主義を煽るデモや情宣を行ない、
市民運動などの集会を妨害してまわる「在特会」が、
京都朝鮮第一初級学校への襲撃を行ないました。
「公園を不法占拠している」という言いがかりをつけ、
拡声器で聞くに堪えない差別的な言葉をはき、
子どもたちを脅迫するという許しがたい行為です。
この日初級学校では、京都第一、第二、第三、
そして滋賀の初級学校の子どもたちが集まって交流会を行なっていました。
子どもたちは大音量で自分たちを侮辱する言葉を浴びせられ、
不安をつのらせ、泣き出す子どもまでいて、
交流会場はパニック状態になってしまいました。
これに対して、警備要請を受けて出動した警察官は、在特会を何ら規制しようとはせ
ず、好き放題にさせました。
私たちは在特会のこのような行ないを決して許しません。

◆日本社会全体の問題◆
同時に私たちは、この問題が一部の排外主義者の集団だけの問題ではなく、それを許
してしまった日本社会全体の問題であると考えます。今回の事件は、間違いなく現在
の日本社会の排外主義的な土壌の上で起こったものです。

 「いまこそ“日本社会の良識”を問うべきだ」

事件に遭遇された保護者の方のこの言葉を、
特に日本人は痛烈な反省をもって受け止めなければなりません。

◆集会へご参加を!◆
そこで私たちは、今回の事件に抗議し、日本社会の排外主義を問うため、以下の要項
で緊急の集会を開催することにしました。在特会は、1月や2月にも、再び朝鮮学校
攻撃すると予告しています。この集会を通して、在特会に抗議する声を大きくおし広
げていき、生徒たちを激励し、朝鮮学校jへの攻撃を二度と許さないたたかいをとも
に推進していきたいと思います。平日の開催ではありますが、できるだけ多くの方の
参加を呼びかけます!!

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                • 要項--------
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日時:12月22日(火) 19:00〜21:00(開場:18:30)

場所:京都会館 会議場
http://www.kyoto-ongeibun.jp/kyotokaikan/map.php
住所:京都市左京区岡崎最勝寺町13番地
TEL:075-771-6051(代)
【電車・バスでお越しの場合】
地下鉄東西線「東山」駅 下車 2号出入口より北へ徒歩約8分
京都市バス 5・32・46系統 「京都会館・美術館前」 下車すぐ
京都市バス 31・201・202・203・206系統 「東山二条」下車 東へ
徒歩約3分
【車でお越しの場合】
京都会館には駐車場はございませんので,岡崎公園市営地下駐車場か、みやこめっせ
駐車場をご利用ください。
(有料:乗用車1時間以内500円,以後30分ごとに200円)
岡崎公園市営地下駐車場(乗用車506台・バス28台)平日上限駐車料金1,300円
TEL:075−761−9617 ((財)京都市駐車場公社)
みやこめっせ地下駐車場(乗用車163台)平日上限駐車料金1,300円
TEL:075−762−2630 ((株)京都産業振興センター)

参加費:無料(会場カンパを要請します)

内容(予定):
朝鮮人側からのアピール
日本人側からのアピール
襲撃の様子を撮影した映像の上映
など

主催:朝鮮学校を支える会・京滋
問い合わせ:江原
075―752−1055(FAX)
mhsuemoto@mrg.biglobe.ne.jp(メール)


※襲撃の様子を撮影した映像です。
http://corea-k.net/date/000.wmv

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                • 以上--------
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